前回書かせていただいたように、祖母の被害妄想は治ってきているように見えました。
とくに私の母(祖母の娘)に対しての態度が180度変わったのには驚かされました。
私の母にはいつも文句ばかり言っていた祖母が、「ありがとう。」と言えるようになったのですから(笑)
ただまだ入院して1ヶ月ほどしかたっていなかったので、まだまだ安心はできません。
今回は祖母の被害妄想が治ってきたように感じられた時から、2週間ほど経過した時の話になります。
祖母は遠距離介護だったため、私と私の母は交代で祖母の様子を見に行っていました。
今回は私が祖母の様子を見に行くことになります。
私は久しぶりに祖母と会ったのですが、表情を見る限り機嫌は悪くはないようでした。
被害妄想が酷かった時のように表情は険しくなく、どちらかというと穏やかな表情をしていました。
祖母:「ムーちゃん、久しぶりやね。」
私:「おばあちゃん、久しぶり。元気にしとった?」
祖母:「元気じゃよ。」
私:「ご飯もちゃんと食べてる?」
祖母:「食べとるよ。でもあんまり良かものはでんね。」
私:「まぁ、病院やからな(笑)。ホームのほうが美味しかった?」
祖母:「うん。そりゃホームのほうが良かご飯じゃよ。」
私:「そうなんや。退院したらホームで美味しいご飯食べさせてもらい。」
祖母:「わたしゃ、家に帰るんじゃないんね?」
私:「う〜ん。おばあちゃんの足が良くなったら家で暮らせるけど、今はまだ難しいんじゃない?」
祖母:「そげんことないよ。もう暮らせるじゃろ。」
私:「まぁ、まずはしっかりここでリハビリして歩けるように頑張ろ!」
祖母:「そうじゃね。」
以前から「家に帰る。自分1人で暮らせる。」とよく言っていた祖母ですが、同じセリフを言うのでも被害妄想の時と比べると、さほど怒っている様子はありません。
やはり被害妄想はマシになっているようです。
ただ被害妄想がひどい時の症状が「10」とすると、入院して1ヶ月で「2」ほどまで良くなった被害妄想が、そこからまた1ヶ月ほどで「4」ぐらいに戻ってしまったように感じました。
被害妄想が1番ひどい時と比べると良くはなっていますが、入院1ヶ月の時より少しだけ文句を言ったり、不満を感じるにようになってきているように思います。
祖母はレビー小体型認知症なのでパーキンソン病のような症状がでており、歩くことが年々難しくなっていました。
足を動かす訓練をしなければどんどん悪くなる一方なのですが、病院でのリハビリを時々拒否するようになってきたようです。
看護婦さんの話では最初の頃はしっかりとリハビリをおこなっていたそうなのですが、最近になって「心臓が苦しい」という理由でリハビリに行かない日が増えてきたとのことでした。
「心臓が苦しい」というのは、被害妄想がひどくなり始めた頃からずっと訴えている症状で、本人の勘違いの1つです。
パーキンソン病の症状のせいで祖母にとっては歩くことはすごい運動になり、私達健康な人が、全力で走った時のようなハードな運動になります。
当然心臓はバクバクと動くことが当たり前ですが、それを心臓病だと勘違いしてしまします。
被害妄想になる前や、被害妄想が1番マシになっていた入院して1ヶ月ほどの時は、文句も言わずリハビリを行っていたのですが、最近になりまた以前のように「心臓が苦しい」からリハビリはしないと言いだすようになりました。
また祖母は4人部屋で入院しており、その中の1人には目がほとんど見えない方がいます。
その方に悪気はないのですが、時々間違えて、祖母のタンスを開け閉めすることがあったようなんです。
今は鍵をかけてもらっていますが(鍵付きのタンスなので)、それ以来、鍵がかかっているといくら言っても、物がとられていないのかをすごく気にするようになってしまいました。
そしてその時の表情があまり良いとはいえません。
被害妄想がひどい時のようにすごく険しいというわけではありませんが、被害妄想が1番マシになった時ほど穏やかとも言えず、少し怒っているような表情になってしまいます。
また少しずつですが病院に対する不満も、もらすようになっていました。
ご飯のことやトイレのことなど。
以前と比べると確実に被害妄想は良くはなっているのですが、1番被害妄想がマシになった時と比べると、すこし被害妄想が起きるようになってしまったような状態です。
なんとも微妙な状態で、もう少し経過を見守る必要がありそうです。
それではこの続きはまた次回にさせていただきます。