介護日記では、レビー小体型認知症になった祖母の介護で大変だったことや気づいたことなどを書かせていただいております。
そのせいかどうしても、祖母のマイナス面を中心に書かざるおえなくなってしまいます。
もちろん大変なことのほうが多い介護生活ですが、決してマイナス面ばかりではありません。
祖母が機嫌の良い時には2人で笑いあったり、祖母の昔話を聞いたりなど、心安らぐ時間もあります!
今回は、祖母との暮らしでの楽しかったエピソードを書かせていただきたいと思います!
ある日、祖母と朝ご飯を食べていた時のことです。
祖母が朝ご飯を食べながら、こんなことを言いました。
祖母:「何か最近ご飯が食べにくいね〜。」
私:「え?何で?一応、ご飯は柔らかめに炊いてるんやけど、まだ固い?」
祖母:「いや、そうじゃないんよ。最近、歯の噛み合わせが悪いから、誰か歯医者に連れて行ってくれたらいいんじゃけど。」
祖母は遠慮がちに言ったつもりなのですが、誰が聞いても遠回しに言うのが下手ですよね(笑)
私:「誰かって、オレしかおらへんやないの(笑)、おばあちゃんがいいんやったら、今からでも連れて行ったるで!」
祖母:「ほんとね!ありがとう!お前が帰って来てくれて良かった〜!」
祖母の中でこの時までは、私は「やさしい孫」という認識だったようですが、この後行った歯医者さんでは、なぜか「舎弟」に格下げになってしまいます😅
祖母はレビー小体型認知症からくるパーキンソン病の影響で、足がかなり悪くなっていました。
なので、歩くのに普通の人の何倍も時間がかかり、支えてあげないと転倒の恐れもありました。
歯医者さんには車で行き、駐車場から歯医者さんの入り口までは、歩かないといけません。
その間、私は祖母の脇を抱え、祖母が転倒しないように一緒に歩きます。
祖母は昔から人に気を使いすぎるところがあったので、一緒に歩いている間も、しきりに「迷惑かけてごめんね」や「ありがとう」と言い、気を使ってくれます。
しかしこのように接してくれるのもここまで。
気を使う相手が、私から、歯医者さんにいる人達に変わったからなのでしょうか?歯医者さんの入り口をくぐった瞬間から、私に対する扱いが変化します。
祖母:「もう予約した時間すぎとりゃせん?はよ診察券だしてきて!」
私:「まだ5分前やから、大丈夫やで。」
祖母:「そうね、でもはよ見てもらわないかんから、はよ出してきて!」
私:「今から出すから、ちょっと待ってよ!(笑)」
この後、祖母の順番になり、歯科助手の方が呼びに来てくれます。
歯科助手:「◯◯さん(祖母)、順番が来ましたよ。一緒に行きましょうか!」
祖母:「はい。むーちゃん(私)、はよ支えんね!」
私:「あ、はい、はい。(祖母を椅子から起きあがらせ、診察室まで連れて行こうとする)」
歯科助手:「あ、いいですよ!私が連れて行きますから。」
私:「いいですか?すいません。」
歯科助手:「いえいえ、それじゃあ◯◯さん(祖母)、行きましょうか!」
祖母:「すいません、あの子(私)が連れて行けばいいんですけど。」
私の心の声:「(え?なぜか冷たい付き添いの人みたいな扱いになってますけど!!)」
歯科助手:「大丈夫ですよ。一緒に行きましょう!急いでないので、ゆっくりでいいですよ〜。」
祖母:「すいませんね〜。」
この後、無事治療が終わり、祖母が診察室から帰ってきます。
もちろん、診察室からの帰りも歯科助手さんに支えてもらい、2分ほどかけて歩いてきます。
そして待合室に到着寸前で、急にまた、診察室に戻ろうとします。
私:「おばあちゃん、どうしたん?ここに座って待っとかな。」
祖母:「先生に話がある。お前もきない!(ついてきなさい)」
私:「先生は、次の患者さんの治療中やで。後にしたら?」
歯科助手:「大丈夫ですよ。呼んできましょうか?」
祖母:「すいませんね〜。」
そして先生がわざわざ待合室に来てくれました。
すると祖母が
祖母:「ムーちゃん(私)。お礼言いない!(お礼言いなさい!)」
私&先生&歯科助手:「え?」
祖母:「こんなようしてもらったんじゃから、ちゃんとお礼言いない!」
私:「あ、ありがとうございました(苦笑)。(てか何でオレ?)」
先生は祖母が認知症だとは知らないので、このやりとりを見て、私を舎弟か何かと思ったのか(笑)、私と祖母の関係がすごく気になったようでした。
先生:「あの〜、失礼ですが、どういったご関係で?」
私:「あ、孫なんですけど。」
先生:「あ〜、ですよね!あっち系の方ではないですよね!」
私:「すいません。全然ちがいます(笑)。」
先生:「それじゃあ、また何かありましたらいつでも来て下さい!」
私:「はい!わざわざ呼び出してすいません。今日はどうもありがとうございました!」
この後、祖母に「舎弟のような扱いせんとってよ(笑)」言うと、祖母は「そんなつもりはなかった」と言って、爆笑しておりました。
機嫌の悪い時は、手がつけられない祖母ですが(笑)、時々このように、おちゃめな一面も見せてくれるので、祖母のために何かしてあげようと思えるのかもしれません😊