祖母の疑いは孫にまで

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それでは続きを書かせていただきます。

前回は、私が祖母に保険証を返していなかったために、悪印象をもたれることになってしまったところまで書きました。

今回書かせていただくのはその日の、数時間後の出来事です。

昨日に続き、今日も祖母の薬をもらいに病院へ行かなければなりませんでした。
昨夜、私があずかっていた祖母の保険証を、祖母の物盗られ妄想により、祖母が私の財布からとって行ってしまったので、もう一度渡してもらう必要があります。

私:「おばあちゃん、今から薬もらいに行ってくるから保険証をかしてくれん?

祖母:「そうやね、今持ってくるからね。」(この時はすごい穏やかです)

祖母:「あれ、保険証がないよ!

私:「えぇ!!昨日の夜、おばあちゃんが俺の財布からとっていったんやろ?

祖母:「そうよ、朝まではここにあったんよ。

祖母:「お前(私)、持ってないんね?

私:「俺が持ってるわけないやん!おばあちゃがどっかになおしたんちゃうの?

祖母:「私がなおした所にないがね!お前がどっかにしまったんじゃろ?

私:「何で俺がどっかにしまうんよ!そんなことせえへんわ(笑)

祖母:「いや、お前(私)は昨日も私(祖母)に薬だけ渡して、保険証を返さんかったじゃろ?

私:「だから、さっきも言ったやん。もう1つ病院に行かなあかんから、預かっとっただけやって。俺がおばあちゃんの保健証とっても何の役にもたたんやろ?

祖母:「いや、お前はみっちゃん(私の母)に保険証を持って帰るように言われたんじゃろ?

私:「そんなわけないやん!お母さんも、おばあちゃんの保険証なんていらんって!

祖母:「いや、あの子(私の母)は私(祖母)を病院に行かせんようにする!」(このように言う理由はこちら)

私:「ぜったいどっかにあるから。一緒に探してみよ!」(もう何を言っても無駄だと思ったので😅)

祖母「じゃあ、お前の財布を見せてみない!

私:「いいで。でも絶対ないで!

昨日の出来事のせいで、祖母の頭の中では「私=保険証を盗る人」になってしまい、何を言っても聞く耳を持ってくれません。

しかたなく、財布やカバンの中の物を全部出し、祖母に保険証を盗っていないことを見てもらいました。
そして私が、色々な場所を探した結果、タンスの中に隠されていた祖母のカバンから保険証を見つけました。

私:「おばあちゃん、保険証あったで!

祖母:「どこにあったんね?

私:「おばあちゃんのカバンの中やで。

祖母:「そうじゃ!なくならないように、そこにいれたんじゃった。

祖母:「ムーちゃん(私)、ごめんね。疑って。

私:「別にいいよ。だから言ったのに、保険証なんかとる人おらへんって(笑)

私:「おばあちゃん、おばあちゃんはレビーっていう病気になってしまったやろ?その病気がな、時々悪さをしておばあちゃんの記憶を忘れさす時があるねん。だからな、何かなくなった時は今日のことを思い出さなあかんで。

祖母:「そうじゃねぇ。やっかいな病気になったもんじゃねぇ。

私:「まぁ、歳とったら、みんなどこそこ悪くなるもんやって。

祖母:「そうやろね。もう忘れんようにせんとね。

私:「いや、だから、それが難しいのがレビーって言う病気やねんけど(笑)

こんな感じで、この時は何とか解決できました😅

正直、最初疑われた時は、怒りがこみあげてきて、「自分が隠したんやろ!」と言ってしまいそうでしたが、何とかこらえることができました。
この時、イライラしたまま祖母に何かを言っていたら、おそらく今も介護を続けていくことはできなかったと思います。
(悪い印象が大きくなっていき、毎日がケンカになってしまうと思います)

この時わかったのは、こちらの態度次第で、祖母も話を聞いてくれる時があるということです。
もちろん怒っている時はなかなか難しいですが、落ち着いた時に、やさしく話してあげれば、相手は話を聞いてくれます。(理解できるか、できないかは別にして)

そうすることで、祖母の不安な心が、少しの間だけかもしれませんが軽くなり、昔の祖母に戻ってくれます。
(心の不安が被害妄想をおこしているのかもしれません)

当たり前のことかもしれませんが、祖母の介護をするようになって1番思うのは、「やさしさ」や「思いやり」という気持ちの重要さです。

病院に行き、薬を飲ませることも必要ですが、認知症の方にとって(人間にとって)1番必要なことは「人の温かさ」なのかなと、あらためて思いました。

と言いつつ、イライラするとすぐにこのことを忘れしまう私ですが(笑)

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