被害妄想が徐々に酷く
祖母はレビー小体型認知症になって以来、少しずつですが、被害妄想が酷くなっていました。
私(祖母の孫)や母(祖母の娘)、祖母の妹を疑ったりということはありましたが、これまでは何とか対応することができていました。
(それぞれが疑われた話はこちら 私 母 妹)
しかし、この頃は週に1度は「通帳がなくなった」や「印鑑がなくなった」、「〜がなくなった」というようなことが起きるようになっていました。
また、祖母が私の母と電話で話しをすると、母が祖母の家に来て話をしていたと勘違いする(幻を見る)ことが多くなっていました。
(その時の様子はこちら)
そしてこの祖母の被害妄想と勘違い(幻視)が、警察沙汰を起こしてしまうことになります。
警察からの電話
祖母は遠距離介護のために月に10日ほど1人暮らしの期間があります。
1人暮らしの間は、祖母から母のもとに1日に10回以上の電話がかかってくるのですが(90%が母への文句です 笑)、この日はデイサービスの日ということもあり、夕方まで電話はありませんでした。
夕方の5時頃になり、母と私は「そろそろ電話がかかってくるころかな?」などど話をしていると、いつものように電話がかかってきます。
母:「もしもし、今日はどうしたの?」
?:「もしもし、◯◯さん(母の名前)ですか?」
母:「そうですが、あれ?この電話はうちの母の携帯ですよね?」
?:「そうです。今電話をおかりしているのですが、私、△△署の警察官なのですが。」
母:「え、警察の方ですか?うちの母になにかあったのですか?」
警官:「あの〜、じつは◯◯さんのお母様(私の祖母)から警察署に電話がありまして、娘さんに通帳を盗まれたとおっしゃっているのですが・・・」
母:「えっ?申し訳ありません、うちの母は認知症で、物盗られ妄想がありまして。」
警官:「やはりそうですか。お母様さまから事情を聞いてみると、話がところどころおかしくてですね、念のため電話させていただいたのですが。」
母:「そうですか、申し訳ございません。母(私の祖母)は自分で物を隠しても忘れてしまい、私が盗んだと思い込んでしまうんです。」
警官:「そうですか、昨日の夜に家に来て、通帳を盗って帰ったと言っているのですが、今はどこにいらっしゃるのですか?」
母:「今は兵庫県に住んでまして、昨日は母に電話はしたのですが、たぶんそれを私が家に来たと勘違いしたんだと思います。」
警官:「わかりました。あ、今、ちょうどヘルパーの方がきたようなので、一応確認のためヘルパーさんにもお母様のことを聞かせてもらいますね。」
母:「はい。お手数をおかけします。」
警官:「いえいえ、田舎ではよくあることですから(笑)」
1人暮らしの限界か?
この後、「通帳がみつかりました」と、警察の方から連絡があり、この件は終わったのですが、私と母はとてもショックを受けました。
まさか警察に言うとは思ってもみなかったので。
祖母が被害妄想になり始めた頃は、「娘に通帳をとられたなんて恥ずかしくて周りの人には言えん!」と、まだ常識のあるようなことを言っていたのですが。
認知症が進むにつれて、そういうことも考えられなくなってしまったようです。
この時から、母と私は「祖母の1人ぐらしはもう無理かもしれない」と思うようになりました。
祖母は「絶対に自分の家から離れない」と言い続けているのですが、どうにか説得しないといけません。
また、施設に預けるか、宮崎県(祖母の家)から兵庫県(私達の家)に連れてくるか、という問題もでてきます。
これから大変なことが次々と起こるのですが(笑)、その話はまた次回以降書かせていただこうと思います。