ホームヘルパー(訪問介護)とは
ホームヘルパーは、在宅の高齢者や障害を持つ方の自宅に行き、身体介護サービスや生活援助サービスを提供してくれます。
- ホームヘルパーにしてもらえること
身体介護サービスでは、「食事」や「入浴」、「排泄の補助」、「衣類の着脱」などを手伝っていただけます。
生活援助サービスでは、「調理」や「洗濯」、「掃除」、「買い物」、「薬の受け取り」なども手伝っていただけます。
また、病院への付き添いをお願いすることも可能です。
- ヘルパーにしてもらえないこと
介護を受ける方が日常生活を送る上で、必要と思われないことは、基本的に頼むことができません。
例えば「庭の掃除」や「植木の水やり」、「ペットの世話」などは、日常生活に必要とは見なされず、サービスを受けることはできません。
(このような場合は、シルバー人材センターに頼むことをおすすめします)
ホームヘルパーを利用するには?
ホームヘルパー(訪問介護)や訪問看護などの介護に関する契約は、全てケアマネージャーを通して行うことになります。
(ケアマネージャーについてはこちら)
介護を受ける方の状況に応じて、日にち(週に何日来てもらうか)や時間(1回に何分来てもらうか)を決めることができます。
私の祖母がしてもらったこと
私の祖母はレビー小体型認知症です。
祖母は遠距離介護のため、月に7日〜10日は1人暮らしをしなくてはなりません。
この頃の祖母はレビー小体認知症からくるパーキンソン病の症状のために、歩くのが不自由になっていました。
車いすには乗っていなかったのですが、手すりを持たないと歩けないほどだったので、家事全般で介護が必要でした。
そのため、1人暮らしの期間だけホームヘルパーさんに来てもらうことになり(1日に45分間)、料理、買い物、洗濯、掃除、ゴミ出し、薬を飲んだかの確認をしてもらうこととなりました。
- 料理、買い物
ホームヘルパーさんは、基本的にこちらの希望にそって料理を作ってくれます。
契約時間内であれば、買い物も行ってくれ、お惣菜を買ってきてもらうことも可能です。私の祖母の場合、昼にホームヘルパーさんに来てもらい、昼食だけでなく夕食分も一緒に作っていただくようにしていました。
(祖母は電子レンジを使用できたので、夕食はそれを温めて食べていました。) - 洗濯、掃除
私の祖母の場合、洗濯機は自分で操作できたのですが、足が悪いため干すことが大変でした。
そのためホームヘルパーさんには洗い終わった洗濯物を干す作業をしてもらうことになりました。
私の祖母は、ホームヘルパーさんが自宅に来てくれるまでに洗濯を終わらせていたので、契約時間内の45分間で料理や掃除、洗濯物を干す作業をしてもらうことが可能でした。 - ゴミ出し
1番悩んだ問題がゴミ出しです。
祖母は足が悪いので、近所のゴミ捨て場までの50mほどの距離を歩くのが大変でした。
今までは、押し車の上にゴミ袋を乗せてなんとか運んでいたのですが、それも難しくなっていました。ホームヘルパーさんは昼の12時に来ていただく契約になっていたので、その日のゴミ出しの時間には間に合いません。
また前日にホームヘルパーさんにゴミを出してもらうことも、近所の目があり難しいということになりました。腐らない物は、私や母が祖母の介護に行った時まで置いていても問題ないのですが、生ゴミだけはその他のゴミと一緒にしておくことは衛生上よくはありません。(特に夏は)
そこでホームヘルパーさんと相談の中で色々試したのですが、最終的には祖母の家の庭に生ゴミ用のポリバケツを用意することとなりました。
そして私や母が祖母の介護に帰って来た時に捨てるようにしています。
まとめ
ホームヘルパーさんに来てもらうこととなり、初めは他人のお世話になるのが嫌がっていた祖母も、1ヶ月もすると慣れていきました。
生活面の介護はもちろんのこと、精神面でも1人暮らしの祖母にとっては、短い時間でも話をする相手がいることはありがたいことでした。
また、薬の飲み忘れ防止のための「声かけ」もホームヘルパーさんにしていただけました。
ホームヘルパーは1人暮らしのお年寄りだけでなく、ご家族に介護が必要な人がいる方にもありがたい制度だと思います。
誰の手もかりずに介護をしていると、どうしてもストレスが溜まり、介護疲れになりがちです。
心に余裕がなくなると、イライラしたり、少しのことで怒ったりしてしまい、決して良い介護にはならないのではと感じています。
少しでも心に余裕を持ち、良い介護生活を送るために、介護される側も介護する家族にも、ホームヘルパーの役割は大きなものになると思います。