祖母の優しさ

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数少ない読者の皆様、こんにちは😊

ほとんどの方はあまり気にしておられないと思いますが、このブログは「認知症の祖母から学んだこと」というタイトルで書かしていただいております。

が、じつは今まで祖母の認知症(レビー小体型認知症)がどのように進行していっているのかを書いてばかりいて、「おまえ、おばあちゃんから全然学んでないだろ!」というブログになってしまっていたので(笑)、今日は祖母の介護をする中で学んだことを書かせていただきたいと思います。

今日書かしていただくのは、私が祖母の介護のために兵庫県から宮崎県の祖母の家に行き、初めて2人で生活した時の話です。

この時は、祖母がレビー小体型認知症と診断されたばかりのころでした。
頑固で人の話を聞かないところはありましたが、まだ被害妄想も酷くはありませんでした。

私が手伝うことはそれほど多くなく、買い物に車で連れて行ってあげたり、ご飯を作るのを手伝ってあげたり、後は家事全般をすこし補助するぐらいで、それほど大変なことはありませんでした。

なので、休みの日には1人で宮崎を観光したりなど、半分、旅行気分でいたところもあったと思います。
そのせいで、祖母にすごく心配をかけさせてしまう事件がおこります。

ある休みの日に宮崎の海沿いを観光していたのですが、そこで食べたウニにあたってしまったんです。
ウニを食べた次の日から、39℃の熱と水のような便が1日に10回以上もでました。

祖母は心配性なので、私は「熱は37℃ぐらいで大したことはないけど、ちょっと安静にしとくわ」という嘘をついて寝ておくことにしました。

しかし認知症になってから、祖母は自分の思い通りにいかないと怒ったり、人の意見をあまり聞かなくなっていました。

私:「おばあちゃん、オレ、ちょっと熱あるみたいやねん。食欲もないから寝とくわ。

祖母:「大丈夫?リンゴでも食べんね?

私:「いや、いいわ。何も食べる気せえへんから。」

祖母:「リンゴだけでも食べんね!

私:「またお腹すいた時に食べるわ。

祖母:「何でね。リンゴぐらい食べれるじゃろ!はよ食べんね!(ちょっと怒りぎみに)

私:「また、後で食べるから。(永遠に続きそうなので、その場から立ち去りました😅)

祖母は昔からおせっかいなところがあったのですが、認知症になってからは、その性格がより強くなっていきました。
また自分の気になることには、我慢ができず、相手の状況を考えて行動できなくなっていました。

私を心配してくれるのはありがたいのですが、私が寝ようとしても30分ごとに「熱はどげんね?」や「リンゴ食べんね!」と言ってくるので寝れません(笑)

体がしんどくて余裕のない私はこの時、心の中で「うっとうしい」や「何度言ったらわかるんだ!」といった思いでイライラした状態でした。

そして39℃の熱が出続け、3日目のことです。
病院にも行ったのですが、熱もなかなか下がらずフラフラな状態でした。

祖母には微熱だと言って心配させないようにしていたのですが、さずがに私の様子がおかしいことに気づき、何か栄養のつくものを買ってくると言いだしました。

祖母はレビー小体型認知症の影響でパーキンソン病の症状がでており、足が歩きにくくなりはじめていたので、買い物に行くにはとても大変でした。

祖母の家から近所のスーパーまでは1kmぐらいあり、急な上り坂もあるので押し車を押しても大変です。
この時の祖母の状態で1km歩くというのは、私達、健康な人が山登りするぐらい、もしくはそれ以上に大変なことだったと思います。

私は何度もとめたのですが、祖母は「大丈夫!」と言って聞いてくれません。
熱が高いこともあり、面倒になってきた私は祖母を説得するのをあきらめてしまいました。

この時も私は「何て頑固なんだ」と、祖母に対してイライラした気持ちでいたと思います。

祖母が買い物に行った後、私はしんどくて寝ていました。
そろそろ祖母が買い物から帰ってくるころかな?と思い起きてみるとすでに2時間ほどたっていました。

私はさすがに遅いなと心配になり、車で様子を見に行くことにしました。
祖母の家の前には、かなり傾斜のきつい坂があるのですが、ちょうどその坂を祖母が押し車を押してジグザグに下っているところでした。

祖母は足が悪いので、ジグザグに坂をおりないと、スピードが出過ぎて転んでいまうんです。
汗だくになりながら降りてくる祖母を見た瞬間、私は涙が溢れてきました。

私は自分の不注意でウニにあたり、祖母にすごく心配をかけておきながら、祖母のことを「うっとしい」や「何て頑固なんだ」という気持ちで、悪い部分ばかりを見ていました。

もちろん祖母にはおせっかいな部分はありますが、私は悪い部分ばかりを見ており、祖母の良い部分である私に対する愛情を感じることができていませんでした。

もし私が祖母のように足が動きにくい状態だった場合、人のために何かしてやれる余裕があるか?と聞かれると、「はい」と自信を持って言うことはできないと思います。

今回の出来事からは、人の悪い部分よりも、良い部分を探すことの大切さを感じました。

相手の悪い部分ばかりを見てイライラするよりも、相手の良い部分を見て「感謝」したり「ありがとう」と思ったりできるほうが、自分にとっても、相手にとっても良いことなのは間違いないと思います!

介護をしていると、正直イライラすることが多くなりますが、そういう時にはこの時の気持ちを思い出すようにしています。

まぁ、偉そうなことを言っていますが、今でもついつい相手の悪い部分を見るクセが治りませんが(笑)

ちなみに、祖母は私が元気がでるようにと、飲むヨーグルトを買ってきてくれました!
お腹を壊していたので、飲もうか迷いましたが、祖母の気持ちを思うと飲まない訳にはいきません!
全て美味しくいただきました!

もちろん数分後には、トイレに駆け込んでいましたが(笑)

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